ニーバーの祈り

神よ、
変えることのできないものを受け入れる心の平静と、
変えられるものを変える勇気、
そして、その違いを悟る知恵を、
私に与えたまえ。

O God,
grant us the serenity to accept what cannot be changed;
the courage to change what can be changed;
and the wisdom to distinguish the one from the other.

“The Serenity Prayer”
ラインホールド・ニーバー



アメリカの神学者倫理学者のニーバーが1943年に礼拝で唱えた祈り。

自分がおぼろげに思っていたことが明確かつ簡潔に表現されていて、はっとしました。意のままにならないならソレを受け入れられるようになりたい、そうすれば苦しみから解放される――。結局、どうしようもない状態に置かれたとき誰もが辿りつく結論がこの祈りなのかもしれません。事実、この祈りが唱えられた年を見ていただければ分かると思いますが、第二次世界大戦中なのです。そしてこの祈り、後にアメリカ軍が兵士に配ったクリスマスカードに記されたそうです。

人間って、実践することが難しいからこそ、実践できずに苦しいからこそ、祈るものなんですね…。変えられないものを受け入れることができなかった人々よ、死して安らかに眠れ、と私は付け加えたい。