髪の艶はオンナの命

年明けに行われた会社全体の朝会。
壇上に向かって座る社員たちの後頭部をボーッと眺めていて気付いたこと。「髪も老化する」。

 社員の後頭部を観察して分かったこととは、茶髪と黒髪だと黒髪のほうが、断然、艶があるように見えるということ。よくよく見れば、バサバサな髪もまじっているので、つまり黒髪には艶がないことを隠す効果があるようだ。しかしその点、茶髪は残酷であった。髪の艶の有無が遠目にも一目で分かる。そして茶髪でも艶があったのは確実に20代。30代前半あたりからは遠目でもバサバサなのが分かるのである。年。これを後頭部のみで語りかける茶髪。…私は生涯黒髪でいようと誓いました(元々、黒髪派だけど)。君島十和子のように徹底ケアしてお金を投資しない限り、艶のある茶髪なんてありえないのだ!!

でも誤魔化されているとはいえ、黒髪にも艶がない人はいっぱいいる。それも、確実に年齢に比例してバサバサ感がアップしていた…。もちろん例外もいるのだけど、あくまで例外なわけで、恐らく生まれ持った髪質、もしくは弛みない努力によってもたらされた艶に違いない。折りしも私は髪のパサパサ感に悩みは始めたころだったため「このまま安穏としていては私の髪は中年のようになる」と強く危機感を持ったのでありました。

で、年始に日記に書いたように、資生堂「fino」からカネボウ「SALA」にブランドを変え、一旦落着したのだけど…。が、しかし! しばらくすると、サラサラになったらなったで、もっと上のサラサラ感が欲しくなってきたのです。Mさんにも母にも「髪に艶が出た」と証言してもらいました。でも実は、手触りがまだ悪いのだ…。

そして、もうひとつ気付いたことがある。それは、商品の値段と広告の関係。商品を企画するとき、採算割れを招かないように原価に加え開発費や広告・宣伝費、流通正味などなどを頭に入れて値付けするはずである。オープン価格が可能な小売形態の場合、どうやって採算をシミュレーションしてるのか謎な部分が多いものの、原価がバカ安な化粧品の場合、3,000円払ったら恐らく1,000円は広告・宣伝代なんではないかと私は勘繰っています(資生堂なんて特に)。そうなってくるとやっぱり「本当にいい商品とは」という方向に思考がいくよね。

化粧品を買う場合は、“夢”という名のイメージ戦略にお金を払っているようなものだとしても、全然OKである。だって化粧はファッションだから、イメージを提供することこそが化粧品の本懐というもの。でも基礎化粧品類は、そうであって欲しくない。「確実な機能を求めて、こちとら金払ってんじゃい!」と叫びたい。

で、シャンプー・リンスの話ですよ。たとえば資生堂の「TUBAKI」。あれは一体、何億(何十億!?)が宣伝・広告費として流れていってるんでしょうか。そしてあの値付け。「原価なんて糞味噌じゃないの?」と思うと、しみじみと買う気が失せた。なおかつ、あのCMに出てくる人々の人選。みんなめちゃくちゃ美しい。が、しかし。最高齢でも27とかじゃないか!? その年齢で髪の老化に悩む人なんていないよね。私(29歳女子)が対象の商品ではないんだよ、確実に。

振り返って私個人が使っている「SALA」も、「TUBAKI」ほどじゃないにしても結構な広告宣伝量です。そしてイメージキャラクターは……。しまったーっ! ぴちぴちのエリカ様じゃないのっ!! このまま「SALA」を使っていても、私の髪の手触りは改善しないと痛感した瞬間でした。

というわけで、流れ流れて私が使っているのが「STEPHEN KNOLL(スティーブン・ノル)」なのでした。イメージキャラクターはシンディー・クロフォード。合格。広告宣伝の放映量は、少なめ。合格。そして広告宣伝をあまりやらない割に、ドラッグストアの店頭では結構な棚面積を取っている。手に入りやすいということで、合格。600mlのポンプタイプが2,700円(店頭では2,500円弱)。シャンプーとリンスで合わせて5,000円弱。……高い。でも、効果は確実でありました。「SALA」の洗い心地にも驚愕したけど、そのさらに上をいく。Mさんもびっくりしていたよ。そういうわけで、しばらく「STEPHEN KNOLL」を使い続けよう。それでも満足できなかったとき…、私はドラッグストアではなくデパートでシャンプー・リンスを買うことになるのであろう……。